今年は10月に入ってもまだまだ暑い日が続いていますが、さすがに日が陰るのは早くなってきましたね。蝉の声が聞こえなくなったとたん虫の音も騒がしくなり空気も乾燥してきて過ごしやすい秋の気配を感じます。
でも、日中は相変わらず半袖で過ごせる暑さですね。
インフルエンザは冬の感染症だと思っていたのですが、暑い時期から感染者が増えているそうです。外国からの観光客数も増加してコロナウイルス感染も増加しています。
やっとマスク生活から解放された今、また元に戻るのは嫌ですね。
最近、久しぶりに東洋眼虫が寄生したミニチュアピンシェルが来院しました。
1週間前から目やにがひどく目をかゆがるので他医院で結膜炎として目薬をもらっていたのですが、なかなかヤンチャ坊主の犬で目薬を差せないというので当院に来られました。
痒がる目を診察してみると目の中に糸のようなものが動いています。
おとなしい子なら局所麻酔を点眼してピンセットで取り除くのですが今回は全身麻酔で処置しました。14匹の東洋眼虫がいました。
東洋眼虫はメマトイという小さなハエが犬や猫の目やにや涙のたんぱく質を食べに来た時、寄生虫が媒介されます。
幼虫の時はほとんど症状がないのですが5-18mmほどの成虫になると感染者は目やにや涙を出してかゆがります。
毎日平城旧跡で散歩しているそうなのでその時感染したのでしょうね。雨の近い日など目の周りに小さな虫が飛び回っていると気を付けてくださいね。人間の目にも寄生します。
愛犬の結膜炎が目薬を差してもなかなか治らないと思ったら、犬や猫には目を守る舜膜(人間の目には無い)があるのでその膜の中から透明な線虫が動いてないかよく観察してください。
東洋眼虫症は暖かい地方の感染症なので日本では九州や西日本でしか見られなかったのですが温暖化のせいか国内で増えてきているようです。
涼しくなってきましたがまだまだ、蚊、ノミ、ダニは自分たちの子孫を残すために活動しています。大切なペットのために予防を忘れずにしてくださいね。